硬度(こうど) とは、1リットル中の水に含まれるカルシウム (Ca) やマグネシウム (Mg) の含有率を表すものです。よく硬水、軟水と言われますが、この硬度の数値の高さによって分類されています。
硬度は計算法によって、アメリカ硬度(mg/L,ppm)、ドイツ硬度(°dH)、フランス硬度(°f)などいくつかありますが、日本では以前はドイツ硬度(°dH)、最近はアメリカ硬度(カルシウムやマグネシウムの量を炭酸カルシウム (CaCO3) の量に換算)が用いられています。
先ほどの硬水、軟水を数値で表すとおよそ硬度100mg以下が軟水、100mg以上が硬水ということになります。日本の水は軟水、ヨーロッパの水は多くが硬水で、日本人には慣れ親しんだ軟水があうといわれています。軟水はお茶やだし汁、赤ちゃんのミルク作りに、硬水は含有率の多いミネラル分の補給、灰汁(あく)を出す料理に適しています。
もちろん、同じヨーロッパの水でも、たとえばフランスの有名なミネラルウォーター水で、エビアン (Evian) は硬度300mg以上ですが、ボルヴィック (Volvic) のように硬度60mgの軟水もあります。
ミネラルウォーターは地下水などの硬度が高すぎて、飲用としにくいヨーロッパで飲料水用に瓶詰めされたのが始まりです。水事情の悪い外国の都市圏を中心にミネラルウォーターは普及してきましたが、近年は日本でも健康のために愛飲する人が増えてきました。
水事情の良い日本でも、都市圏の水というと水質が気になることもあって、特に都会を中心に販売を伸ばしてきました。最近では地方でもスーパーやコンビ二に並ぶミネラルウォーターの数もどんどん増えていて、水に対する関心が相当高まっています。
スーパーやコンビ二でよく見るミネラルウォーターですと、硬水に分類されるものはエビアン、ヴィッテル、ペリエ 、コントレックス 、サンペレグリノ など、軟水はボルヴィック、 六甲のおいしい水 、クリスタルガイザー 、サントリー天然水 、温泉水99 、VOSS などがあります。